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著者: (PortfolioWise 開発者・運営者)

基準価額はS&P500ファンド-1.24%、オルカン-0.64%。10/17の見込みは向きが合い、単純計算とは差が出た【2026年10月19日付】

投資初心者向け。10月17日の記事は、S&P500ファンドの実測どおりなら金曜の米国株の下げが月曜10月19日付の基準価額に入ると書きました。10月19日付の公表値(S&P500ファンド-1.24%・オルカン-0.64%)と100万円の単純計算を並べ、差の中身を前営業日の米国の終値と日本時間10時のドル円(CNBCの30分足による概算)で調べた30営業日の結果を、式つきで示します。

基準価額 ドル円 S&P500 オルカン 前日比 為替 積立 NISA 初心者

金曜の米国株の下げは、月曜10月19日付の基準価額に出たのか

10月17日の記事に、S&P500ファンドの実測どおりなら、金曜の米国株の下げは月曜10月19日付の基準価額に入ると書きました。

NISAでオルカンやS&P500ファンドの積立をしている方は、10月19日付の基準価額の-0.64%や-1.24%に、金曜の下げが入っているのか、気になったと思います。

先に答えを書きます。向きは合っていました。100万円の単純計算とは差が出ました。10月19日付の前日比は、S&P500ファンドが-1.24%、オルカンが-0.64%で、金曜(米国東部時間10月16日。ニューヨークの時間で、いまは日本より13時間遅れています)のS&P500の-1.09%と同じ向きです。100万円に直すと、S&P500ファンドは10月17日の記事の単純計算より1,502円多く減り、オルカンは521円少なく減りました。

投資初心者の方にも分かるように、この記事では、10月19日付の公表値を10月17日の記事の単純計算と並べ、差の中身を前営業日の米国の終値と日本時間10時のドル円で調べました。9月2日から10月19日の30営業日でも確かめています。

あらかじめ書いておくと、私はポートフォリオ管理ツールPFWiseの運営者です。記事の後半で、自分のサービスにも少しだけ触れます。

数字は、2026年10月20日(火)朝(日本時間)に確認しました。基準価額は三菱UFJアセットマネジメントの公開データ(10月19日付まで)、米国の終値はFRED・CNBC・Cboe、ドル円はCNBCの30分足です。10月20日付の基準価額は、確認した時点では公表されていません。

10月17日の記事は、何を書いていたのか

10月17日の記事 は、S&P500ファンドの10月8日から16日の6営業日の公表値を調べて、次のように書きました。

「このS&P500ファンドの実測どおりなら、金曜10月16日の米国の動きは、月曜10月19日分の基準価額に入ります。」

同じ記事は、100万円あたりの単純計算として、S&P500ファンドで約10,927円、オルカンで約6,928円の減少を載せ、「実際の基準価額は、為替や信託報酬などで、この計算からずれます」とも注記していました。予想ではなく金曜の終値を当てはめた計算だと断っていましたが、目安として読んだ方もいるはずです。そこで、実際との差を書きます。

10月17日の記事の内容 10月19日付の実際 判定
S&P500ファンドの実測どおりなら、金曜の米国の下げは月曜10月19日分の基準価額に入る S&P500ファンド-1.24%、オルカン-0.64%。金曜(10月16日)の米国のS&P500は-1.09%、月曜(10月19日)の米国は+0.41% 向きは合っていた
S&P500ファンド100万円の単純計算は約10,927円の減少 -12,429円(公表値から計算)。差は-1,502円 差が出た(実際のほうが多く減った)
オルカン100万円の単純計算は約6,928円の減少 -6,407円(公表値から計算)。差は+521円 差が出た(実際のほうが少なく減った)
実際の基準価額は、為替や信託報酬などでずれる S&P500ファンドの差は、日本時間10時のドル円の変化と近い大きさ(次の節)。オルカンは差の中身を確かめきれていない S&P500ファンドは数字にできた
6営業日の実測では、前営業日の米国のほうが近い 30営業日に広げると、株だけで前営業日の米国のほうが近い日は21日。ドル円を足すと差がさらに小さくなる(後の節) 向きは同じ。為替を入れていない比較だった

100万円に直すと、S&P500ファンドは-12,429円、オルカンは-6,407円

公表された基準価額の前日比を、100万円に当てはめるだけの計算です。信託報酬は公表値に含まれたまま使い、購入や売却のタイミング、販売会社ごとの違いは考えていません。

ファンド 基準価額(10月16日付 → 10月19日付) 式 100万円あたり 10月17日の単純計算 差
S&P500ファンド 45,135円 → 44,574円 1,000,000円 × (44,574 ÷ 45,135 - 1) -12,429円 -10,927円 -1,502円
オルカン 37,926円 → 37,683円 1,000,000円 × (37,683 ÷ 37,926 - 1) -6,407円 -6,928円 +521円

10月17日の単純計算の式は、S&P500ファンドが1,000,000円 × 1.0927%(金曜の米国のS&P500の下げ率)、オルカンが1,000,000円 × 63.4% × 1.0927%でした。63.4%はオルカンの中で米国が占める割合(運用会社の月次レポート、2026年9月30日現在)で、米国以外の株と為替は動かないと置いた計算です。S&P500ファンドの差は次の節で調べます。オルカンの差(+521円)は、後の節に書くとおり、中身を確かめきれていません。

S&P500ファンドの差は、日本時間10時のドル円の変化(概算)と近い大きさ

S&P500ファンドの-1.24%と、金曜(米国東部時間10月16日)のS&P500の-1.09%には、0.15ポイントの差があります。この差に近い数字が、ドル円の変化にありました。

基準価額に為替が入る仕組みは、目論見書に書かれています。eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の請求目論見書(2026年7月25日使用開始)は、外国で取引されている株を「原則として、金融商品取引所における計算時に知りうる直近の日の最終相場」で評価すると定め、外貨建ての資産は「原則として、わが国における計算日の対顧客電信売買相場の仲値により円換算します」と書いています。オルカンの請求目論見書にも、同じ文言があります。

この2本の請求目論見書には、仲値を何時のレートとするかは書かれていません。そこで、日本時間10時のドル円を、CNBCの30分ごとの値動きの記録(30分足)の、その30分の最初の値(始値)で代用しました。

10月16日付の計算に使う値は158.15円、10月19日付は157.89円で、0.26円(約0.16%)の円高でした。米国東部時間では、それぞれ前日の21時(10月15日21時・10月18日21時)の値です。

この2つを掛け合わせた式と、100万円あたりの内訳は次のとおりです。

項目 式 100万円あたり
前営業日(10月16日)の米国のS&P500 1,000,000円 × (7,659.44 ÷ 7,744.06 - 1) -10,927円
日本時間10時のドル円(158.15円 → 157.89円) 989,073円 × (157.89 ÷ 158.15 - 1) 約-1,626円
2つを掛け合わせた合計 1,000,000円 × ((1 - 0.010927) × (1 - 0.001644) - 1) 約-12,553円
公表値(10月16日付 → 10月19日付) 1,000,000円 × (44,574 ÷ 45,135 - 1) -12,429円
公表値 - 掛け合わせた合計 -12,429円 - (-12,553円) +124円

989,073円は、100万円が金曜の下げのあとに減った評価額(1,000,000円 - 10,927円)です。掛け合わせた値は-1.26%で、公表値の-1.24%とは、100万円あたり124円の差でした。10月19日付のS&P500ファンドは、前営業日(10月16日)の米国の-1.09%と、日本時間10時のドル円の-0.16%を掛け合わせると、公表値にほぼ一致しました。

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30営業日で確かめると、株だけでは0.43ポイント、ドル円を足すと0.06ポイントの差

10月19日の1日だけでは、たまたま合った可能性があります。そこで、基準価額が公表された30回の前日比(2026年9月2日から10月19日)で、同じ手順を繰り返しました。

  • 基準価額の前日比は、三菱UFJアセットマネジメントの公開データで、公表された基準価額どうしの変化率を計算しました。9月21日から23日と10月12日は日本の休日で基準価額がなく、9月24日の前日比は9月18日付からの累計です。
  • 前営業日の米国は、基準日より前で最後の米国の取引日のS&P500の終値を、前回の基準日についても取り、変化率を出しました。月曜は金曜の分、休日明けは累計になります。
  • ドル円は、基準日と前回の基準日の、日本時間10時の値の変化率です。
  • 比べ方は、2つを掛け合わせた値と公表値の前日比との差を、30回分で平均する方法です。

ほかの時刻でも同じ計算をすると、S&P500ファンドの30日の平均の差は、試した6つの時刻(日本時間9時が0.115、9時30分が0.064、10時が0.060、10時30分が0.125、11時が0.113、15時が0.315ポイント)の中で10時が最も小さく、ドル円をいつの値で取るかで結果は変わります。

S&P500ファンドの結果は、次のとおりです。

  • 前営業日の米国のS&P500の変化率だけを当てはめると、公表値との差は平均0.43ポイントでした。前営業日の米国のほうが、同じ日の米国(基準日と同じ日付の米国東部時間の終値。米国が休場の日は直前の営業日の終値)より近かった日は、30日のうち21日です。
  • ドル円を掛け合わせると、差は平均0.06ポイントに縮まりました(株だけの約7分の1)。最大は9月9日の0.14ポイントで、0.10ポイント以内の日は30日のうち23日です。

日ごとの抜粋は次の表のとおりです(単位は%)。ドル円の円の値は、参考資料のCNBCの30分足から再現できます。

基準日(日本) 基準価額の前日比 前営業日の米国のS&P500 ドル円の変化 2つを掛け合わせた値 差(公表値 - 掛け合わせた値、ポイント)
9月3日(木) -0.53 +0.46(9月2日) -0.99 -0.53 0.00
9月4日(金) -0.86 +1.06(9月3日) -1.85 -0.81 -0.05
9月8日(火) -1.42 0.00(9月4日。9月7日は米国の祝日で休場) -1.35 -1.35 -0.06
9月9日(水) -0.58 -0.58(9月8日) -0.14 -0.73 +0.14(差が最大の日)
10月8日(木) -0.53 -0.22(10月7日) -0.35 -0.57 +0.04
10月9日(金) -0.33 -0.47(10月8日) +0.11 -0.35 +0.03
10月13日(火) +0.78 +0.54(10月9日と12日の合計) +0.30 +0.84 -0.06
10月15日(木) -1.40 -1.11(10月14日) -0.35 -1.46 +0.06
10月16日(金) +0.46 +0.33(10月15日) +0.17 +0.50 -0.04
10月19日(月) -1.24 -1.09(10月16日) -0.16 -1.26 +0.01

表の数字は小数第3位を四捨五入しています。差は丸める前の値から計算しているため、表の数字を引いた値と0.01ずれることがあります。

表の10月15日付(-1.40%)は、日経平均3,318円安の記事で取り上げた日です。その記事は、S&P500ファンドの10月15日の基準価額には、前日(米国時間10月14日)の米国株の終値と10月15日の為替が入ると書いています。

9月3日と4日は、前営業日の米国のS&P500が+0.46%・+1.06%と上がったのに、基準価額は-0.53%・-0.86%と下がった日です。同じ日にドル円の数字は0.99%・1.85%下がり(円高)、掛け合わせると-0.53%・-0.81%になります。株だけを見ていると合わない日が、ドル円を足すと合いました。

10月19日のオルカンでは、ドル円を足すと、かえって公表値から離れました。米国の部分(63.4%)だけを当てはめた-0.69%は、公表値の-0.64%と0.05ポイントしか離れていません。そこにドル円の-0.16%を掛け合わせた-0.86%(ファンド全体にドル円を掛けた概算)は0.22ポイント、米国の部分にだけ掛けた-0.80%も0.16ポイント離れます。

S&P500ファンドと同じ式(S&P500とドル円)をそのまま当てはめると、30日の差は平均0.19ポイントで、最大は10月19日の0.61ポイントでした。ただし30日の平均では、米国の部分だけを当てはめた差0.44ポイントが、ファンド全体にドル円を掛け合わせると0.19ポイントに縮み(米国の部分にだけ掛けると0.23ポイント)、ドル円を足して差が広がったのは30日のうち10日でした。オルカンは米国以外の株(日本5.2%、台湾3.3%、イギリス3.0%など)も持つので、S&P500とドル円だけでは追いきれません。

ドル円が1%円高に動くと、S&P500ファンドの前日比はどうなる?

ここまでの計算を、ドル円だけが動く日に置き換えます。前営業日の米国のS&P500は動かず、ドル円だけが1%動いた場合です。式は、次のとおりです。

基準価額の前日比 ≒ (1 + 前営業日の米国の変化率) × (1 + ドル円の変化率) - 1

前提 式 S&P500ファンドの前日比 100万円あたり
米国は0%、ドル円が1%円高(数字が1%下がる) (1 + 0) × (1 - 0.01) - 1 -1.00% -10,000円
米国は0%、ドル円が1%円安(数字が1%上がる) (1 + 0) × (1 + 0.01) - 1 +1.00% +10,000円

ドル円が158円なら、1%は1.58円です(158円が156.42円になる動き)。目論見書の円換算のルールどおりなら、米国のS&P500が動かない日のドル円の1%は、計算上、S&P500ファンドの前日比の1%分にあたります。円高になるのか円安になるのかは、予測しません。

実例は9月4日付です。前営業日の米国のS&P500は+1.06%、同じ日のドル円は-1.85%で、掛け合わせると-0.81%、公表値は-0.86%でした。株が上がった翌日でも、同じ日のドル円の下げのほうが大きければ、掛け合わせた値はマイナスになります。

10月20日付の基準価額には、何が入る計算か

10月20日付の基準価額は、確認した時点(10月20日の朝)ではまだ公表されていません。この30日の見方で読むと、10月20日付の前日比に入る米国は、月曜10月19日(米国東部時間)のS&P500です。

月曜の終値は7,690.73で、前日比は+0.41%(+31.29)でした(CNBCとCboeの2系統で確認)。ここに10月20日の日本時間10時のドル円(確認した時点では未確定)が加わり、オルカンなら他の地域も入るので、10月20日付の数字は計算しません。

この検証で、確かめられていないこと

  • 運用会社が基準価額の計算に使う為替レートそのものではありません。2本の請求目論見書は「わが国における計算日の対顧客電信売買相場の仲値」と書き、時刻は書いていません。CNBCの日本時間10時の値で代用した概算です。
  • ドル円は、CNBCの1系統だけで確認しました。
  • オルカンは、米国以外の地域の値動きを取っていません。10月19日の0.61ポイントの差は、説明しきれていません。
  • 標本は9月2日から10月19日の30営業日です。「この30日では、この計算に近い値になった」という確認で、運用会社の計算式を証明したものではなく、この先も同じとは限りません。金曜の下げや月曜の動きの原因は調べていません。

自分のファンドで、前日比の中身を確かめる3つの方法

まとめ

  • 10月19日付の基準価額は、10月17日の記事の見込みどおり、金曜の米国の下げと同じ向きでした。100万円の単純計算とは、2本とも差が出ました
  • S&P500ファンドの前日比は、30営業日の確認で、前営業日の米国の終値と日本時間10時のドル円を掛け合わせた値に近くなりました(CNBC 1系統の概算)
  • オルカンの差の中身と、運用会社が使う為替レートそのものは、確かめられていません

私は、基準価額の前日比の中身(前営業日の米国の終値とドル円)を知っていれば、1日の数字に一喜一憂する必要は薄いと考えます。10月19日の-1.24%も、-1.09%と-0.16%の組み合わせで追えたからです。これは一般論で、収入・投資期間・生活費の余裕など個々の状況で変わります。

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参考資料

免責事項

※記事の数字は2026年10月20日(火)朝(日本時間)に確認したもので、10月20日以降の動きは反映していません。
※基準価額は、三菱UFJアセットマネジメントの公開APIの値(基準日2026年9月1日から10月19日)です。前日比は、公表された基準価額から運営者が計算しました。100万円の金額は、公表値の前日比を当てはめた計算で、購入や売却のタイミング、販売会社ごとの違いは考えていません。
※S&P500は米国東部時間の終値(現物)です。8月31日から10月16日はFRED、10月19日はCNBCのquote feedとCboeの遅延気配で確認しました(FREDには10月19日分が未掲載)。FREDとCNBCの日足の終値は、2026年8月25日から10月16日の38日分で一致しました。
※ドル円は、CNBCの30分足(JPY=)の始値で、米国東部時間の前日21時(日本時間10時。米国の夏時間は2026年11月1日まで)の足を使いました。CNBCの1系統による概算で、運用会社が基準価額の計算に使う為替レートそのものではありません。日本時間10時のほかに、9時・9時30分・10時30分・11時・15時でも同じ計算をし、結果を本文に書きました。
※「2つを掛け合わせた値」は運営者の計算で、運用会社の計算式ではありません。30営業日(2026年9月2日から10月19日)の結果は過去の標本で、この先も同じとは限りません。
※10月17日の記事の単純計算は、S&P500ファンドが金曜の米国のS&P500の下げ率、オルカンが米国の割合63.4%(月次レポート、2026年9月30日現在)にその下げ率を掛けた値で、為替は含みません。オルカンの-0.69%は63.4%と-1.0927%を掛けた値、-0.86%はその値にドル円の-0.1644%をファンド全体に掛け合わせた概算、-0.80%は米国の部分にだけ株とドル円を掛け合わせた値(0.634 × -1.2553%)です。
※請求目論見書と交付目論見書は、いずれも2026年7月25日使用開始の版です。
※過去の実績は将来の運用成果を保証するものではありません。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品・個別銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いします。
※本記事はPFWiseの運営者が執筆しており、個人的な見解を含みます。書籍リンクはAmazonアソシエイトのアフィリエイトリンクです。Audibleの案内も、同じくAmazonアソシエイトのリンクです。

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