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著者: (PortfolioWise 開発者・運営者)

10月16日の米国株安はいつ基準価額に出るのか。S&P500は1.09%安、100万円の単純計算で約1.1万円の減少【2026年10月16日】

投資初心者向け。米国時間10月16日(金)の終値は、S&P500が前日比1.09%安、ナスダック総合が2.15%安でした。10月16日分の基準価額はオルカンが+0.20%、S&P500ファンドが+0.46%で、金曜の下げは入っていません。S&P500ファンドで調べた直近6営業日の実測で入る日を確かめ、100万円あたりの単純計算(予想ではありません)に直しました。

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金曜の米国株安を見たのに、10月16日の基準価額が上がっているのはなぜ?

土曜の朝のニュースで、ナスダック総合が2%超下げたと知り、基準価額を開くと、10月16日分はオルカンが前日比+0.20%、S&P500ファンドが+0.46%でした。「下げたはずなのに上がっている」と戸惑った方もいるでしょう。

先に答えを書きます。金曜の米国の下げは、10月16日分の基準価額にはまだ入っていません。S&P500ファンドで調べた直近6営業日の実測どおりなら、月曜10月19日分の基準価額に入ります。

投資初心者の方にも分かるように、金曜の米国株の下げが基準価額に出る時期を、S&P500ファンドの6営業日の公表値で調べ、100万円あたりの単純計算に直しました。

あらかじめ書いておくと、私はポートフォリオ管理ツールPFWiseの運営者です。記事の後半で、自分のサービスにも少しだけ触れます。

記事の数字は、2026年10月17日(土)朝(日本時間)に確認した、10月16日(金)の米国市場の終値(米国東部時間)と、10月16日分の基準価額です。10月19日(月)の動きは反映していません。

米国時間10月16日の終値は、S&P500が前日比1.09%安、ナスダック総合が2.15%安

米国東部時間10月16日(金)の終値は、次のとおりです。

  • S&P500: 7,659.44(前日比-84.62、-1.09%。前日は7,744.06)
  • ナスダック総合: 26,140.03(前日比約-573、-2.15%。前日は26,713.03)
  • ダウ平均: 52,002.41(前日比-175.28、-0.34%。前日は52,177.69)

金曜の終値は、直近の最高値(10月6日の終値)から、S&P500が2.04%(10月6日は7,818.93)、ナスダック総合が5.29%(同27,599.89)下にあります。最高値は、CNBCの日足で確認できる2025年1月2日以降の範囲で比べた値です。

10月9日の終値と比べた1週間では、S&P500が-1.95%(-152.10)、ナスダック総合が-4.48%(-1,226.14)、ダウ平均が+0.67%(+347.46)でした。

CNBCの表示では、VIXは10月16日に19.99でした。前日10月15日の終値16.46は、Cboeの公表値です。

報道は何と伝えたか

LA NACIONが10月16日(米国時間)に掲載した米国の市況記事は、「Chip companies pulled back some more as worries deepened about how long the frenzy over the AI buildout will last.」と書き、Micron Technologyが5.6%、Intelが5.8%下げたと伝えています。筆者訳は「AI向けの設備投資をめぐる熱狂がいつまで続くのかという不安が深まるなか、半導体企業の株はさらに下げた」です。

これは同記事の説明です。私が下げの原因を確かめたわけではないので、この記事では、下げの大きさと、基準価額に出る時期を扱います。

基準価額は、いつの米国の終値を入れて計算されるのか

三菱UFJアセットマネジメントの公開データでは、10月16日分の基準価額は次のとおりです。

  • オルカン: 37,926円(前日比+74円、+0.20%。前日は37,852円)
  • S&P500ファンド: 45,135円(前日比+206円、+0.46%。前日は44,929円)

金曜の米国のS&P500は-1.09%でした。基準価額の前日比は逆向きで、金曜の下げはこの数字にまだ入っていません。

あなたが持つファンドの基準価額に、金曜の下げはいつ入るのでしょうか。10月8日から16日の6営業日で、S&P500ファンドの前日比を、米国のS&P500の変化率と並べました。10月12日(月)は日本の休場日で基準価額がないので、10月13日の行は、米国の2日分の合計です。

表の見方は、2列目のファンドの前日比が、3列目(前営業日の米国)と4列目(同じ日の米国)のどちらに近いかを見ることです。たとえば10月15日分のS&P500ファンドの基準価額は-1.40%で、前営業日(10月14日)の米国の-1.11%に近く、同じ日(10月15日)の米国の+0.33%とは向きが逆です。

基準価額の日付(日本) S&P500ファンドの前日比 前営業日の米国(米国時間)のS&P500 同じ日の米国(米国時間)のS&P500
10月8日(木) -0.53% 10月7日 -0.22% 10月8日 -0.47%
10月9日(金) -0.33% 10月8日 -0.47% 10月9日 +0.59%
10月13日(火) +0.78% 10月9日と12日の合計 +0.54% 10月12日と13日の合計 -0.08%
10月14日(水) -0.07% 10月13日 -0.02% 10月14日 -1.11%
10月15日(木) -1.40% 10月14日 -1.11% 10月15日 +0.33%
10月16日(金) +0.46% 10月15日 +0.33% 10月16日 -1.09%

表の10月14日(米国時間)の下げは 米国の9月の物価統計の記事 で、10月15日の基準価額は 日経平均3,318円安の記事 で取り上げました。

ファンドの前日比と米国の変化率の差を、プラスマイナスを無視して6日分平均すると、前営業日の米国とは0.19ポイント、同じ日の米国とは1.03ポイントです(1ポイントは1%分の差)。10月9日・13日・14日・15日・16日の5日は、前営業日の米国のほうがはっきり近い値でした。10月8日だけは、同じ日の米国(-0.47%)のほうが近い値でした(差は0.06ポイント。前営業日とは0.31ポイント)。この日は前営業日も同じ日も米国が下げていて、基準価額には為替の動きも入るため、この1日だけではどちらの日の米国が入ったかを見分けられません。

このS&P500ファンドの実測どおりなら、金曜10月16日の米国の動きは、月曜10月19日分の基準価額に入ります。オルカンの請求目論見書にも、同じ評価方法の文言があります。10月19日分の基準価額は、この記事を書いた時点ではまだ出ていません。

10月16日の東京市場(東京証券取引所)は午後3時30分に取引を終え、日経平均は65,324.29円(前日比+1.39%)でした。米国の金曜の取引は、日本時間で10月16日の午後10時30分から17日の午前5時までです。東京市場は、金曜の米国の下げを見る前に取引を終えていました。東京証券取引所で、金曜の米国の終値を見たあとに最初に取引があるのは、月曜10月19日です。

運用会社の書類にも、同じ向きの記載があります。eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の請求目論見書(2026年7月25日使用開始)は、資産の評価方法として、外国で取引されている株を「原則として、金融商品取引所における計算時に知りうる直近の日の最終相場」で評価すると定めています。円への換算には、計算日の為替レートを使うとも書かれています。オルカンの請求目論見書にも、同じ文言があります。買う前に渡される交付目論見書には、この評価時点の記載を見つけられませんでした。

最終相場は、その日の最後の値段(終値)のことです。条文の文言と6営業日の実測は、同じ向きです。

あなたの100万円なら(金曜の終値を当てはめた単純計算)

評価額が100万円の場合で計算します。計算は「評価額 × 変化率」で、変化率は、前日比の値幅を前日の値で割って出します。

  • S&P500ファンド100万円: 100万円 × 1.0927%(84.62 ÷ 7,744.06) = 約10,927円で、約1.1万円の減少
  • オルカン100万円: 100万円 × 63.4% × 1.0927% = 約6,928円で、約0.7万円の減少

オルカンの式は、米国の部分(ファンドの中で米国の株が占める割合。63.4%、運用会社の月次レポートの2026年9月30日現在の値)がS&P500と同じ率で動き、米国以外の株と為替は動かなかったと置いた計算です。信託報酬(ファンドを持っている間かかる手数料)も入れていません。

実際の基準価額は、為替や信託報酬などで、この計算からずれます。オルカンは、日本の部分などの動きも入ります。これは月曜の基準価額の予想ではなく、金曜の終値を当てはめた単純計算です。

月曜の夕方に見る実際の基準価額が、この計算と違っていても不思議ではありません。為替の動きや、オルカンの日本の部分(5.2%)に入る月曜の東京市場の終値など、この計算に入れていないものが入るからです。

月3万円を積み立てている人の場合です。両ファンドの交付目論見書(2026年7月25日使用開始)は、購入価額を「購入申込受付日の翌営業日の基準価額」としています。金曜10月16日の申込として受け付けられた積立は、月曜10月19日分の基準価額で買うことになります。受付の締め切り時刻は販売会社ごとに違うので、お使いの証券会社で確かめてください。同じ3万円で買える口数は、その日の基準価額で決まります。

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半導体・ハイテク株が下がると、オルカンとS&P500ファンドはどうなる?

S&P500ファンドの月次レポート(2026年9月30日現在)の業種の1位は半導体・半導体製造装置で18.3%、2位はテクノロジ・ハードウェア・機器で11.0%、3位はソフトウェア・サービスで9.7%です。この3つは情報技術に当たり、合計は39.0%です。月次レポートに情報技術の行はないので、私が3つを足しました。

上位10銘柄の合計は38.4%です。NVIDIAが8.3%、Appleが7.2%、Microsoftが5.7%で、この3社だけで21.2%になります。

100万円に直すと、S&P500ファンドのうち情報技術が約39万円、半導体・半導体製造装置が約18万円、上位10銘柄が約38万円です。オルカンは、オルカン自身の月次レポート(同じ2026年9月30日現在)で米国が63.4%、情報技術が32.4%なので、100万円のうち米国が約63万円、情報技術が約32万円です。オルカンの情報技術には、台湾のTSMCなど米国以外の会社も入ります。

同じ金曜(米国時間)の値動きです。CNBCの表示では、フィラデルフィア半導体株指数(米国に上場する主な半導体関連企業の株でつくる指数)は前日比-3.83%でした。S&P500ファンドの上位10銘柄のうち、上げたのはAppleの+0.43%だけです。Micron Technologyは-5.63%、Broadcomは-4.52%、NVIDIAは-1.43%でした。

上位10銘柄の比率(9月30日現在)に、この金曜の騰落率(値上がり・値下がりの率)を掛けて足すと、約-0.73ポイントです。S&P500の-1.09%の約3分の2にあたります。比率が9月30日のままの概算で、下げの原因を示す数字ではありません。

ナスダック総合の-2.15%は、S&P500ファンドの動きではありません。S&P500ファンドが連動をめざすのはS&P500で、金曜は-1.09%でした。

積立は変える?

私は、金曜の下げだけで積立の設定を変える理由は、数字からは見つからないと考えます。

下げ幅は、100万円の単純計算で約1.1万円と約0.7万円です。基準価額の設定来の最高値は、両ファンドとも8月14日(オルカン39,019円、S&P500ファンド45,727円)で、10月16日分の基準価額はそこからオルカンが約2.8%、S&P500ファンドが約1.3%下にあります。週末に見える基準価額は、金曜の下げを入れる前の値です。

見直す必要が出るとすれば、相場の数字ではなく、積立の金額が生活費に対して重くなったときだと私は考えます。これは一般論で、収入・投資期間・生活費の余裕など、個々の状況で変わります。

週末と月曜に確認しておくとよいこと

まとめ

  • 金曜(米国時間10月16日)の米国株の下げは、10月16日分の基準価額にはまだ入っていません。10月8日から16日のS&P500ファンドの実測どおりなら、月曜10月19日分に入ります(オルカンの請求目論見書にも同じ評価方法の文言があります)
  • 100万円の単純計算は、金曜の終値を当てはめた数字で、予想ではありません。実際の基準価額は、為替など(オルカンは日本の部分なども)でずれます
  • S&P500ファンドは情報技術が約4割(2026年9月30日現在)を占めます。上位10銘柄の比率に金曜の騰落率を掛けて足すと、S&P500の下げの約3分の2にあたりました(概算で、原因を示す数字ではありません)

私は、金曜の下げだけで積立の設定を変える理由は見つからないと考えます(一般論で、個々の状況で変わります)。月曜の夕方に基準価額を開くときは、前日比にどの日の米国が入っているかを思い出してみてください。

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参考資料

免責事項

※記事の数字は2026年10月17日(土)朝(日本時間)に確認したもので、10月19日(月)以降の動きは反映していません。
※S&P500・ダウ平均・ナスダック総合は、米国東部時間2026年10月16日の終値(現物)です。S&P500とダウ平均はCNBCのquote feedとLA NACIONの市況記事で、ナスダック総合はこの2つに加えてナスダック公式のデータで確認しました。前日比と1週間の値は、CNBCの日足と終値から運営者が計算しました。最高値は、CNBCの日足で確認できる2025年1月2日以降の範囲での終値の最高です。
※VIXの10月16日の値(19.99)はCNBCの表示のみで確認しました。10月15日の終値(16.46)はCboeの公表値です。
※日経平均は2026年10月16日の東京市場の終値(現物)で、CNBCと日本経済新聞社の公表データ(CSV)で確認しました。
※基準価額は、三菱UFJアセットマネジメントの公開APIの値(基準日2026年10月8日から16日)です。表の「前営業日の米国」「同じ日の米国」は、米国東部時間のS&P500の終値から運営者が計算しました。実測はS&P500ファンドの6営業日分で、この先も同じとは限りません。
※構成比率は同社の月次レポート(2026年9月30日現在)の値で、毎月変わります。S&P500ファンドの情報技術(39.0%)は、月次レポートに載る3つの業種グループ(18.3%、11.0%、9.7%)を運営者が合計した値です。上位10銘柄の寄与(約-0.73ポイント)は、9月30日現在の比率と10月16日の騰落率(CNBCの終値、ナスダック公式データで照合)を掛けて足した概算で、下げの原因を示すものではありません。Alphabetは株式クラスのA種とC種を別々の行として計算しました。
※請求目論見書と交付目論見書は、いずれも2026年7月25日使用開始の版です。
※記事内の金額は概算の単純計算です。オルカンの目安は、米国の部分がS&P500と同じ率で動き、米国以外の株と為替は動かなかったものとして計算しています。為替の動きと信託報酬などのコストは含めていません。
※英文の訳は筆者によるもので、引用した英文は、LA NACIONが掲載した市況記事の文です。
※過去の実績は将来の運用成果を保証するものではありません。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品・個別銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いします。
※本記事はPFWiseの運営者が執筆しており、個人的な見解を含みます。書籍リンクはAmazonアソシエイトのアフィリエイトリンクです。Audibleの案内も、同じくAmazonアソシエイトのリンクです。

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