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著者: (PortfolioWise 開発者・運営者)

日経平均3,318円安は下げ幅で歴代3位、下落率は62位。同じ日のオルカンは100万円で約1.2万円の減少【2026年10月15日】

投資初心者向け。10月15日の日経平均は3,318円安(-4.90%)。円の下げ幅は1949年以降で3位、下落率は62位でした。同じ日のオルカンとS&P500ファンドの基準価額を運用会社の公表値で確かめ、100万円あたりの金額に直しました。

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「歴代3位の下げ幅」の見出しで、積立を止めるか迷ったら

投資初心者の方にも分かるように、10月15日の日経平均の下げを「円の下げ幅」と「%の下落率」の2つの順位で並べ直しました。 そのうえで、同じ日のオルカンとS&P500ファンドの基準価額を運用会社の公表値で確かめ、100万円あたりの金額に直しています。

先にお伝えしておくと、私はポートフォリオ管理ツールPFWiseの運営者です。記事の後半で、自分のサービスにも少しだけ触れます。

記事の数字は、2026年10月16日朝(日本時間)に確認した、15日の東京市場の終値と基準価額、米国15日の終値です。16日の東京市場の動きは反映していません。16日の基準価額には、米国15日の値動きと、為替の動きが入ります。オルカンの場合は、日本の部分(5.2%)に16日の東京市場の終値も入ります。

朝のニュースで、日経平均が3,318円安で過去3番目の下げ幅だったという見出しを見て、「NISAの積立、今月は止めたほうがいいのかな」と思った方もいるでしょう。NISAは、決められた金額までの投資なら、運用で得た利益に税金がかからない国の制度です。まず「3位」がどんな順位なのかを確かめ、次にあなたの口座の数字を見ます。

10月15日の日経平均は3,318円安。6日続けての下げ

15日の終値は64,425.95円で、前日(67,744.29円)から3,318.34円、率にして4.90%下げました。

下げは6日続いています。10月6日の終値70,683.98円から数えると、6,258.03円(8.85%)の下げです。終値の最高値は6月25日の72,366.34円で、15日の終値はそこから10.97%下にあります。

下げの理由について、時事通信は記事の見出しを「東京株急落、3318円安 過去3番目下げ、AI企業に財務不安」とし、本文で「米国の人工知能(AI)産業の財務悪化懸念が強まり、日本でも関連株が売られた。」と伝えています。これは時事通信の説明です。私はこの記事で、どの銘柄がどれだけ指数を下げたかまでは確かめていません。

下げ幅は歴代3位、下落率は62位。どちらも同じ日の数字です

米国セントルイス連銀のデータベース(FRED)には、1949年5月16日からの日経平均の終値が19,219日分あります。この全部で、前の取引日からの下げを計算し直しました。

円の下げ幅で並べると、10月15日は3位です。

  • 1位: 2024年8月5日 4,451.28円安(-12.40%)
  • 2位: 1987年10月20日 3,836.48円安(-14.90%)
  • 3位: 2026年10月15日 3,318.34円安(-4.90%)
  • 4位: 2026年6月26日 3,005.46円安(-4.15%)
  • 5位: 2026年3月9日 2,892.12円安(-5.20%)

下落率で並べると、10月15日は62位です。これより大きな率で下げた日が61日あります。率の1位は1987年10月20日の-14.90%、2位は2024年8月5日の-12.40%です。今年だけで見ても、率では3月9日の-5.20%のほうが大きな下げでした。円の下げ幅では今年最大ですが、率では今年2番目です。

順位がこれだけ違うのは、指数の水準が違うからです。14日の終値は67,744.29円なので、1%はおよそ677円です。1987年10月20日と同じ-14.90%なら、今の水準では約1万円の下げ(67,744.29円 × 14.90%)になります。1987年の3,836円安は、指数が25,000円台だったときの数字でした。

6月26日の記事 で取り上げた3,005円安は、当時は円の下げ幅で歴代3位でした。今回の10月15日がそれを上回り、6月26日は4位になっています。今年の日付は、円の下げ幅の上位5日のうち3日を占めます。率の順位では、3月9日が46位、10月15日が62位、6月26日が104位です。

同じ日のオルカンとS&P500ファンドの基準価額

三菱UFJアセットマネジメントが公開している10月15日の基準価額は、次のとおりです。

  • オルカン: 37,852円(前日比-459円、-1.2%。前日は38,311円)
  • S&P500ファンド: 44,929円(前日比-638円、-1.4%。前日は45,567円)

日経平均が4.90%下げた日に、日本株を持たないS&P500ファンドのほうが、日本株を含むオルカンより大きく下げました。見出しの「3,318円安」と、あなたの口座の動きは、別の数字だということです。

日本株を持たないS&P500ファンドが下げたのはなぜ?

手がかりは、基準価額の計算に使う値段の決め方です。eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の請求目論見書(2026年7月25日付)は、外国で取引されている株を「原則として、金融商品取引所における計算時に知りうる直近の日の最終相場」で評価すると定めています。外貨建ての資産については、「原則として、わが国における計算日の対顧客電信売買相場の仲値により円換算します」と書かれています。オルカンの請求目論見書(同じ日付)にも、同じ文言があります。

最終相場は、その日の最後の値段(終値)のことです。対顧客電信売買相場の仲値は、銀行がその日に決める、外貨と円を交換するときの基準のレートです。

米国と日本には時差があります。米国14日の取引が終わったのは、日本時間では15日の早朝(午前5時)です。そのため、日本時間15日の計算の時点で分かっている直近の米国の終値は、米国時間14日の終値です。その14日、S&P500は7,805.45から7,718.94へ、-1.11%でした。つまり、15日のS&P500ファンドの基準価額に入っているのは、14日の米国株の下げと、15日の為替の動きです。日本の株の下げは入っていません。

オルカンにも、同じ14日の米国株の下げが入ります。ただし米国の部分は63.4%です。日本の部分(5.2%)には、15日の東京市場の終値が入ります。

計算のルールと中身の構成から言えるのは、ここまでです。-1.4%と-1.11%の差や、オルカンの-1.2%の内訳を、為替・米国以外の株・費用に分けることは、基準価額の数字だけではできません。

あなたの100万円なら

計算は「評価額 × 変化率」です。変化率は、前日比の値幅を前日の値で割って出します。

  • 日経平均と同じ動きの100万円: 100万円 × (3,318.34 ÷ 67,744.29) = 約48,983円で、約4.9万円の減少
  • オルカン100万円: 100万円 × (459 ÷ 38,311) = 約11,981円で、約1.2万円の減少
  • S&P500ファンド100万円: 100万円 × (638 ÷ 45,567) = 約14,001円で、約1.4万円の減少

オルカンは、「100万円 × 米国の比率 × S&P500の変化率」でも目安を出せます。

100万円 × 63.4% × 1.108% = 約7,025円で、約7,000円の減少

この計算では、米国以外の株は動かなかったものとして扱っています。為替の動きと信託報酬(ファンドを持っている間かかる手数料)も入れていません。実際の減少は約1.2万円だったので、残りの約5,000円には、日本などほかの国の株と為替の動きなどが入っています。

日本の部分だけを見ると、 10月8日の記事 では、8月末の日本の比率5.0%で「日経平均が1日で1%動いても、オルカン100万円への直接の影響は約500円です」と計算しました。同じ考え方で9月末の5.2%に当てはめると、今回の-4.90%は約2,500円(100万円 × 5.2% × 4.90%)です。日本の部分が日経平均と同じ率で動いたと仮定した目安です。

月3万円を積み立てている人なら、オルカン100万円の約1.2万円の減少は、積立のおよそ0.4か月分(1.2万円 ÷ 3万円)です。積立の金額は円で決まっているので、値段が1.2%下がった日の値段で買付があれば、同じ3万円で買える口数は約1.2%多くなります(1 ÷ 0.988 ≈ 1.012)。口数が増えることと、損をしないことは別の話です。

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指数の水準が上がるとどうなる?

指数の水準が上がるほど、同じ率の下げでも円の下げ幅は大きくなります。日経平均が25,000円台なら1%は約250円、67,000円台なら約670円です。円の下げ幅の順位で上位に今年の日付が3つ並ぶのは、指数が高い水準にあることとも関係しています。

あなたのポートフォリオでも同じことが起きます。積立を続けて評価額が増えるほど、同じ-1.2%でも円の減少は大きくなります。100万円なら約1.2万円、300万円なら約3.6万円です。円の金額だけを見ると、毎回「過去最大の損」に見えやすくなります。

過去の下げと比べるときは率で、生活費と比べるときは円で見る。私はこの2つを分けて見るようにしています。

16日の基準価額に入るもの

米国15日の終値は、S&P500が7,744.06で、前日比+25.12(+0.33%)でした。先ほどの評価方法に沿うと、この値動きは16日の基準価額に入ります。S&P500と同じ動きの100万円なら、100万円 × (25.12 ÷ 7,718.94) = 約3,254円で、約3,300円の増加にあたります(為替の動きは入れていません)。16日の基準価額がこの分だけ上がるとは限りません。16日の基準価額には、為替の動きも入ります。オルカンには、日本の部分(5.2%)に16日の東京市場の終値も入ります。S&P500ファンドは日本の株を持たないので、16日の東京市場の動きは入りません。

積立は変える?

私は、この1日の値動きだけで積立の設定を変える理由は、数字からは見つからないと考えます。

1つ目は、順位の中身です。「歴代3位」は円の順位で、率では62位でした。

2つ目は、自分の口座の実際の動きです。オルカンもS&P500ファンドも、15日の基準価額の下げは1%台でした。日経平均の4.90%とは別の数字です。

3つ目は、最高値からの距離です。日経平均は終値の最高値から10.97%下にいます。一方、運用会社の公開データで、ファンドができてから(設定来)の最高値と比べると、オルカンの基準価額は8月14日の39,019円から約3.0%下、S&P500ファンドは同じ8月14日の45,727円から約1.7%下です。

見直すきっかけにするなら、相場の見出しより家計の変化のほうがよいと私は思います。生活費の何か月分を現金で持っているか。毎月の積立額は、収入が減っても続けられる金額か。こちらは15日の値動きに関係なく、自分で確かめられます。

今日から確認しておくとよいこと

まとめ

  • 10月15日の日経平均は、円の下げ幅では1949年以降で3位、下落率では62位でした
  • 同じ日の基準価額は、日本株を持たないS&P500ファンドのほうが大きく下げました。15日の値に入っているのは、前日(米国時間14日)の米国株の終値と15日の為替です
  • 米国15日の値動きは、16日の基準価額に入ります

次に「歴代◯位の下げ幅」という見出しを見たら、まず率の順位を確かめ、そのあと自分のファンドの基準価額を「評価額 × 変化率」で円に直してみてください。私は、そうして出した金額が生活費と比べてどれくらいかを見てから、積立を変えるかどうかを考えるのがよいと考えています。

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参考資料

免責事項

※記事の数字は2026年10月16日朝(日本時間)に確認したもので、16日の東京市場の動きは反映していません。
※日経平均は15日の東京市場の終値(現物)です。下げ幅と下落率の順位は、FREDのNIKKEI225(1949年5月16日〜2026年10月15日の19,219日分)から、前の取引日の終値との差で運営者が計算しました。日経平均の公式の順位表とは照合していません。
※基準価額と設定来の最高値(2026年8月14日)は、三菱UFJアセットマネジメントの公開APIの値(基準日2026年10月15日)です。米国の比率(63.4%)と日本の比率(5.2%)は、同社の月次レポート(2026年9月30日現在)の値で、比率は毎月変わります。
※S&P500は米国15日の終値(現物・CNBCのquote feed)と、14日・13日の終値(FRED)です。
※記事内の金額は概算です。オルカンの目安は、米国の部分がS&P500と同じ率で動き、米国以外の株は動かなかったものとして計算しています。日本の部分の目安は、日経平均と同じ率で動いたと仮定しています。為替の動きと信託報酬などのコストは含めていません。
※過去の実績は将来の運用成果を保証するものではありません。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品・個別銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いします。
※本記事はPFWiseの運営者が執筆しており、個人的な見解を含みます。書籍リンクはAmazonアソシエイトのアフィリエイトリンクです。Audibleの案内も、同じくAmazonアソシエイトのリンクです。

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