著者: Koki Riho(PortfolioWise 開発者・運営者)
S&P500は週で-0.47%、S&P500ファンドの基準価額は-2.09%。この差をNISA積立の100万円で読む【10月19〜23日】
投資初心者向け。2026年10月19〜23日の週、S&P500は10月16日の終値から23日の終値(米国東部時間)で-0.47%、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の基準価額は10月16日付から23日付で-2.09%でした。日経平均とドル円も同じ期間で並べ、差の一部を、今週見えた日付の対応にもとづく期間のずれと円高で読みます。分けられなかった差も、100万円に直して確かめます。
今週のS&P500は-0.47%、S&P500ファンドの基準価額は-2.09%でした
10月19〜23日の週、S&P500は-0.47%でした。S&P500に連動をめざすファンドの1つ、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の基準価額は、-2.09%でした。
NISAでS&P500やオルカンを積み立てているあなたも、土曜の朝に、この差を目にしたかもしれません。
差の一部は、期間のずれ(今週見えた日付の対応どおりなら、1営業日)と、円高で読めます。それでも少し差が残り、今回の資料では分けられませんでした。日本株の分を日経平均で代わりに見積もると、日本の比率5.2%をかける概算で、オルカンの週の下げの約1割でした。
投資初心者の方にも分かるように、今週の指数と基準価額の動きを、100万円ならいくらかに直して、差を調べました。
私はポートフォリオ管理ツールPFWiseの運営者です。後半で、自分のサービスにも少し触れます。特定の銘柄の売買や、積立額の変更は勧めません。
この記事の前提
数字は、2026年10月24日(土)朝(日本時間)に確認しました。
指数は終値です。S&P500は、米国東部時間の10月15日(木)・16日(金)・22日(木)・23日(金)の値を使います。日経平均は、日本時間の10月16日(金)と23日(金)の値です。
基準価額は、三菱UFJアセットマネジメントが公表した、10月16日付と23日付の値です。対象は、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)と全世界株式(オール・カントリー)の2本です。前者をS&P500ファンド、後者をオルカンと書きます。
ドル円は、欧州中央銀行(ECB)の参照レートと、CNBCの値で確かめました。時刻が違うので、幅のまま書きます。指数の終値も、2つの出所で確かめています。
同じ物差しで並べると、今週の値動きはこうでした
まず、指数と為替を、同じ期間(10月16日から23日まで)で並べます。指数は終値、ドル円はECBの参照レートとCNBCの値です。日経平均は、後半のオルカンの話で使います。
| 項目 | 10月16日(金) | 10月23日(金) | 週の変化率 | 100万円換算 |
|---|---|---|---|---|
| S&P500(米国東部時間) | 7,659.44 | 7,623.68 | -0.47% | 約-4,700円 |
| 日経平均(日本時間) | 65,324.29 | 62,693.16 | -4.03% | 約-40,300円 |
| ドル円(1ドルが何円か。ECBとCNBCで幅あり) | 約158円 | 約157円 | -0.72%〜-0.77%(円高の向き) | 約-7,200〜-7,700円 |
変化率は、23日の値 ÷ 16日の値 - 1 です。100万円換算は、1,000,000円に変化率をかけた、機械的な試算です。
日経平均の行は、日経平均そのものに100万円を当てはめた場合です。あなたのファンドの値動きではありません。ドル円の行は、ドルで持つ100万円分の資産が、為替だけで変わる額です。
あなたのファンドの週は、別の表で見る
次に、積立ファンドの基準価額です。指数とは見ている期間が違うので、別の表に分けました。
| ファンド | 10月16日付 | 10月23日付 | 週の変化率 | 100万円換算 |
|---|---|---|---|---|
| S&P500ファンド | 45,135円 | 44,192円 | -2.09% | 約-20,900円 |
| オルカン | 37,926円 | 37,162円 | -2.01% | 約-20,100円 |
差の読み方1: 今週の対応どおりなら、見ている期間は1営業日ずれる
指数の週は、米国の10月16日の終値から23日の終値まで。基準価額の週は、10月16日付から23日付までです。
日付がずれる仕組みは、 基準価額の時間差の記事 で、6営業日分の公表値を使って調べました。今週は、S&P500ファンドの基準価額の前日比の向き(上げ下げ)が、5日すべてで、米国の前営業日と同じでした。このうち10月19日付と22日付の2日は、米国の前営業日と当日で向きが逆でした。この2日は、前営業日の動きと合っていたことが、向きから分かります。残りの3日は、前営業日も当日も同じ向きで、向きだけでは見分けられません。ただし、今週見えた対応で、決まりではありません。
この対応どおりなら、基準価額の週は、米国の終値でいうと10月15日から22日です。金曜10月23日の米国株は、10月23日付の基準価額に入っていません。
差の読み方2: 期間をそろえると、S&P500は-1.04%
米国の終値で、10月15日から22日までをはかり直します。S&P500は、7,744.06から7,663.43になり、-1.04%でした。指数の週の-0.47%より、基準価額の週に近づきました。
差の読み方3: 円高をかけ合わせる
S&P500ファンドの基準価額は、米国株の値段(ドル)を円に直して計算されます。ドル円も、米国の終値と同じ10月15日から22日ではかり、かけ合わせました。
| 項目 | ECBのレートで | CNBCのレートで |
|---|---|---|
| S&P500(米国の終値。10月15日→22日) | -1.04% | -1.04% |
| ドル円(円高の向き。10月15日→22日) | -0.59% | -0.77% |
| かけ合わせた、おおよその値 | -1.62% | -1.81% |
| S&P500ファンドの基準価額(10月16日付→23日付) | -2.09% | -2.09% |
| 実際との差(ポイント) | 0.47 | 0.28 |
最初の表(10月16日→23日)とは期間が1日ずれるので、ドル円の幅が変わります。ポイントは、%と%の差のことです。-2.09%と-1.62%なら、0.47ポイントです。
かけ合わせの式は、(1 + S&P500の変化率) × (1 + ドル円の変化率) - 1 です。 基準価額の答え合わせの記事 と同じ方法です。
円高になると、ドルで持つ資産の円での評価は、機械的にどう変わる?
米国株の値動きが同じでも、円高になると、円で見た評価は、機械的にはその分だけ下がります。たとえば、ドルが円に対して1%安くなると、約1%下がります。100万円なら、1,000,000円 × 1% = 10,000円です。
最初の表の円高(-0.72%〜-0.77%)を当てはめると、100万円で約7,200〜7,700円ぶんです。為替だけの機械的な試算で、予測ではありません。円安なら、反対に押し上げる向きに働きます。
分けられなかった差は、0.28〜0.47ポイント
実際の基準価額は、かけ合わせたおおよその値より、0.28〜0.47ポイント多く下がっていました。100万円に直すと、約2,800〜4,700円ぶんです。
この差の理由は、今回の資料からは分けられません。考えられるのは、ファンドが円に直すレートの時刻が、ここで使った値と違うことなどです。ただし、確かめていません。答え合わせの記事では、日本時間10時のドル円を使うと、30営業日で基準価額との差が小さくなりました。今回の1週間には、その調べ方を当てはめていません。
オルカンは? 日本株の分を日経平均で見積もると、概算で約1割
オルカンの週は-2.01%でした。日経平均は-4.03%でしたが、オルカンに占める日本の割合は5.2%です(2026年9月30日現在)。
この割合は、オルカンの月次レポートの、上位10か国・地域の表で確かめました。日本は2位です。
日本株の分を、日経平均の動きで代わりに計算します。1,000,000円 × 5.2% × (-4.03%) ≒ -2,100円です。オルカンの週(約-20,100円)の、約1割です。
日経平均は225銘柄の平均で、オルカンの日本株の中身とは別ものです。比率も月末の値で、毎月変わります。大きさの見当をつける計算です。
この数字が測っていないこと
- 週の下げの原因は調べていません。株価や為替が動いた理由は、この記事では書きません
- 来週の動きと、10月26日付の基準価額は、予想していません
- ファンドの信託報酬(運用の費用)と、ファンドが円に直すレートの時刻は、計算に入っていません
- 1週間の数字です。積立の結果は、長い期間で見るものです
この週の数字を見たあとに確かめること
まとめ
- 指数のニュースの数字と、自分の基準価額の数字は、見ている期間が違うことがあります。期間をそろえてから比べます
- 差の一部は、期間のずれと円高で読めました。残った分は、今回の資料では分けられませんでした
- 100万円の機械的な試算で、S&P500ファンドの週は約-20,900円でした。指数だけの試算とは、期間も為替も違います
私は、基準価額が大きく動いたと感じた週ほど、指数のニュースの数字と期間をそろえて見直すほうが、振り回されにくいと考えます。これは一般論で、収入・投資期間・生活費の余裕など、個々の状況で変わります。
関連書籍(もっと学びたい方へ)
JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則
ニック・マジューリ
つみたて投資の根拠を、データで示した本です。積立を続ける理由を、数字で確かめたい人に向いています。
サイコロジー・オブ・マネー
モーガン・ハウセル
お金の判断が、気持ちの動きにも左右されることを説く本です。数字を見て気持ちが揺れた経験がある人に向いています。
通勤中に投資本を「聴く」という選択肢
Amazonが運営するオーディオブックサービスAudibleは30日間無料体験可能。紹介した投資本の多くがラインナップにあり、通勤・家事・運動中のスキマ時間にインプットできます。体験期間中に解約すれば料金は発生しません。
参考資料
-
Cboe「S&P 500 Index (SPX) の日次の終値(履歴)」(2026年10月15日・16日・22日の終値)
https://cdn.cboe.com/api/global/us_indices/daily_prices/SPX_History.csv -
Cboe「S&P 500 Index (^SPX) delayed quotes」(2026年10月23日の終値と前日の終値)
https://cdn.cboe.com/api/global/delayed_quotes/quotes/_SPX.json -
CNBC quote feed(2026年10月23日のS&P500・日経平均・ドル円。銘柄を縦線でつないで指定)
https://quote.cnbc.com/quote-html-webservice/restQuote/symbolType/symbol?symbols=.SPX|.N225|JPY=&requestMethod=itv&noform=1&partnerId=2&fund=1&exthrs=1&output=json&events=1 -
CNBC 日足データ(S&P500・日経平均・ドル円の、10月15日・16日・22日の終値。下はドル円。S&P500は「JPY%3D」を「.SPX」に、日経平均は「.N225」に変えたもの)
https://ts-api.cnbc.com/harmony/app/bars/JPY%3D/1D/20261005000000/20261024000000/adjusted/EST5EDT.json -
日本経済新聞社「日経平均プロフィル 日経平均株価の日次データ(CSV)」(2026年10月16日と23日の終値)
https://indexes.nikkei.co.jp/nkave/historical/nikkei_stock_average_daily_jp.csv -
欧州中央銀行(ECB)の参照レート(Frankfurter API経由。ドル円の2026年10月15日・16日・22日・23日の値)
https://api.frankfurter.dev/v1/2026-10-12..2026-10-24?base=USD&symbols=JPY -
三菱UFJアセットマネジメント「基準価額(公開データ)」(eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の、2026年10月15日付〜23日付。下は10月23日付。オルカンは「253266」を「253425」に変えたもの)
https://developer.am.mufg.jp/fund_information_date/fund_cd/253266/base_date/20261023 -
三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 月次レポート」(2026年9月30日現在。2ページ目の組入上位10か国・地域で、日本は5.2%)
https://www.am.mufg.jp/pdf/geppou/253425/253425_202609.pdf
免責事項
※記事の数字は2026年10月24日(土)朝(日本時間)に確認したもので、10月26日(月)付以降の基準価額と、その後の動きは反映していません。
※S&P500は米国東部時間の2026年10月15日(木)・16日(金)・22日(木)・23日(金)、日経平均は日本時間の10月16日(金)と23日(金)の終値(現物)です。S&P500はCboeとCNBC、日経平均は日本経済新聞社の公表値とCNBCの値で、それぞれ確認しました。
※基準価額は、三菱UFJアセットマネジメントが公表した、1万口あたりの値です。10月16日付から23日付の変化率は、23日付の値 ÷ 16日付の値 - 1 で、運営者が計算しました。
※ドル円は、ECBの参照レートとCNBCの値です。2つの出所は測る時刻が違い、ファンドが基準価額の計算に使うレートそのものではありません。最初の表のドル円の起点と終点は、2つの値を整数に丸めた目安で、変化率と100万円換算は、2つの値それぞれで計算した幅です。CNBCの10月23日の値は、米国東部時間16:59の値です。
※株と為替のかけ合わせは、(1 + S&P500の変化率) × (1 + ドル円の変化率) - 1 のおおよその値です。信託報酬と、ファンドが円に直すレートの時刻は含みません。0.28〜0.47ポイントの差の原因は、確かめていません。
※100万円の金額は、1,000,000円 × 変化率の機械的な試算です。指数を使った金額(表の指数の行と、日本株の概算)は、為替・信託報酬・配当・税を含まず、実際の基準価額の動きとは異なります。ファンドの行は、公表された基準価額(信託報酬を引いたあとの値)の変化率から計算したもので、税は含みません。ドル円の行は、為替だけの試算です。
※オルカンの日本の比率5.2%は、月次レポート(2026年9月30日現在)の値です。日経平均を日本株の代わりに使った計算で、オルカンの日本株の実際の動きとは異なります。
※S&P500ファンドの基準価額の日付と米国の日付の対応は、今週の5日分の前日比の向きで確かめたもので、前営業日と当日を向きで見分けられたのは2日分(10月19日付・22日付)です。いつも成り立つ決まりではありません。
※過去の実績は、将来の運用成果を保証するものではありません。
※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品・個別銘柄の購入・売却を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いします。
※本記事はPFWiseの運営者が執筆しており、個人的な見解を含みます。書籍リンクはAmazonアソシエイトのアフィリエイトリンクです。Audibleの案内も、同じくAmazonアソシエイトのリンクです。
※2026年10月25日に、公開後の事実確認(独立監査)を受けて、行動項目1の題と説明、冒頭の要約の1文、オルカンの節の見出し、免責の1文の文言を改めました。