日経が史上最高値68,000円台!「高すぎて新NISAを今さら始められない」あなたへ──高値掴みが怖い人のための数値的な答え【2026年6月・初心者向け】
2026年6月、日経平均は6/3に史上最高値68,402円、S&P500も6/2に7,609で最高値を更新。「こんな高値で新NISAを今から始めて高値掴みにならない?」という初心者の不安に、ドルコスト平均法・最高値更新の歴史・「待つコスト」の3点から数値で答えます。高値圏で始める人がやってはいけない3つのことも解説。
「高すぎて今さら新NISAを始められない」——その気持ち、投資初心者でも分かるように解説します
2026年6月、日経平均株価は6月3日に史上最高値68,402円をつけ、6月9日も終値65,416円と高値圏で推移しています。 米国のS&P500も6月2日に7,609で過去最高値を更新しました。
ニュースで「史上最高値」という言葉を毎日のように見ると、こう思う人は多いはずです。
「こんなに高いところで新NISAを今から始めたら、高値掴みになるんじゃないの?」
「もっと値段が下がるのを待ってから始めたほうがいいのでは?」
正直に告白します。私自身、新NISAが始まった2024年、まったく同じ理由で半年以上、1円も買えませんでした。 「今は高すぎる、もう少し下がってから始めよう」——そう思って待っているうちに、指数は私をあざ笑うように淡々と上がり続けました。 結局、私が失ったのは「下落による損」ではなく、「始めなかった半年間の成長」のほうだったのです。 だからこそ、当時の私と同じ場所で立ち止まっているあなたに、この記事を書いています。
この不安はとても自然なものです。そして「始められない人」だけでなく、すでに積立している人が『今月分を買い増していいのか』と迷う気持ちもまったく同じ構造です。 この記事では、その「高値掴みが怖い」という気持ちに、データと数字で正面から答えます。 投資初心者でも分かるように、専門用語はすべてその場で解説します。
そもそも「高値掴み」って何?なぜ怖いと感じるのか
「高値掴み(たかねづかみ)」とは、値段が高いときにまとめて買ってしまい、その直後に値下がりして損をすることを指します。 たとえば日経平均に連動する投資信託を、68,000円の天井で手元の100万円を一括でドンと買った直後に、株価が60,000円まで下がったとします。
- 100万円が約88万円に → いきなり12万円の含み損
これが高値掴みの怖さです。ポイントは「一括(いっかつ)でまとめて買ったから」損が大きく見えるという点にあります。
結論:毎月コツコツの「積立」なら、高値掴みのリスクは自然にならされる
新NISAのつみたて投資枠で初心者がやるのは、「毎月決まった額(例:3万円)を、価格に関係なく自動で買い続ける」という方法です。 これをドルコスト平均法と呼びます。
なぜ積立だと高値掴みになりにくいのか。具体的な数字で見てみましょう。 仮に投資信託の価格(基準価額)が毎月こう動いたとします。毎月3万円ずつ買うと——
- 1月:価格20,000円 → 3万円で1.5口購入
- 2月:価格15,000円(下落) → 3万円で2.0口購入
- 3月:価格10,000円(さらに下落) → 3万円で3.0口購入
- 4月:価格15,000円(回復) → 3万円で2.0口購入
4ヶ月で投資した合計は12万円、買えた口数は合計8.5口。 平均購入単価は12万円 ÷ 8.5口 = 約14,118円です。 4ヶ月の価格の単純平均(15,000円)より安く買えているのがポイントです。 価格が下がった月にたくさん買えるため、「高いところだけでまとめ買いする」状態に自動的にならないのです。
つまり、今が日経68,000円・S&P500最高値圏であっても、これから毎月コツコツ買うなら「今月分」は全体のごく一部。 仮に来月下がっても、そのときは安くたくさん買えるので、長い目で見れば平均化されていきます。 高値掴みが本当に怖いのは「貯金の全額を、今この瞬間に一括投入する」ときだけなのです。
「最高値で買ったら負け」は本当か? S&P500の歴史が出した答え
「でも、最高値で始めるのはやっぱり損では?」という疑問に、過去のデータで答えます。
米国のS&P500は、長期的に右肩上がりで成長してきた指数です。 その過程で、現在の500社構成になった1957年以降だけでも、1,000回以上も史上最高値を更新してきました(S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社のデータ)。 これは言い換えると、「最高値はしょっちゅう塗り替えられる通過点であって、天井ではない」ということです。
- もし「最高値のときは絶対に買わない」というルールで投資していたら、上昇相場のほとんどの期間で買えなかったことになります
- 過去の長期データを見ると、S&P500が史上最高値を更新した『翌年』のリターンも、平均すればプラスだった年が多いことが知られています(年により変動はあります)
- 株価が上がるのは、その裏で企業が実際に利益を成長させているから。最高値更新は『経済が成長した証』でもあります
もちろん過去がそのまま未来を保証するわけではありません。短期では最高値の直後に下落することも当然あります。 それでも、当時の私が痛感したことを、ここではっきり言わせてください。 「安くなってから始める」の"安く"は、待っている多くの人にとって一生やって来ません。 「最高値だから危険、下がるまで待つ」——聞こえはいい考え方です。でもこれは、長期の成長をまるごと取りこぼすリスクと完全に裏表でもあるのです。
株価が下がるとどうなる?→ 積立投資家にはむしろ「安く買えるチャンス」
初心者が一番不安なのは「自分が始めた直後に暴落が来たらどうしよう」という点だと思います。 ここは正直にお伝えします。始めた直後に下落する可能性は当然あります。 では、もし下がったら何が起きるのでしょうか。
- すでに買った分は含み損になる(評価額が一時的にマイナス表示になる)
- しかし毎月の積立では、同じ3万円でより多くの口数を買えるようになる
- その後に価格が回復したとき、安く仕込んだ口数がまとめて利益に変わる
つまり、積立を始めたばかりの人にとっての下落は「バーゲンセール」でもあります。 私自身、ようやく積立を始めた直後の調整局面で、口座の評価額が一時マイナス十数%になり、正直、画面を閉じて見なかったことにしたくなりました。 それでも積立を止めなかったから、安く買えた口数が今の評価額を押し上げています。 実際、2020年のコロナショックや過去の暴落でも、積立を止めずに続けた人ほどその後の回復で大きく報われたというのが歴史の教訓です。 下落で一番やってはいけないのは、怖くなって積立を止める・売ってしまう(狼狽売り)ことです。
もっと知りたい方へ:S&P500の中身(どんな企業がどれだけの比率で入っているか)や集中リスクについては、関連記事 「エヌビディアがあなたのNISA積立に与える影響」 でも数字とともに解説しています。
「下がるまで待つ」ことの隠れたコスト
「最高値だから、暴落して安くなってから始めよう」と考える人は多いです。 しかし、この『待ち』には2つの隠れたコストがあります。
- ①いつ下がるか誰にも分からない:プロでも相場の天井・底を当て続けることはできません。 「待っている間にさらに上がってしまい、結局もっと高いところで買う」ことは頻繁に起きます。
- ②現金はインフレで目減りする:物価が上がると、同じ100万円で買えるモノは年々減っていきます。 「投資せずに現金で待つ」のは、ノーリスクに見えて実は購買力が下がるリスクを取っています。
下落を待ち続けて投資を始められないより、「少額でもいいから今日から積立を始め、相場が下がってもむしろ歓迎して買い続ける」ほうが、 初心者にとっては、だれでも同じように続けやすいやり方です。私が半年の遠回りでようやく腹落ちしたのも、まさにこれでした。
円安160円台は、外国株を持つNISA投資家にどう効く?
2026年6月時点で、為替は1ドル=約160円の円安水準です。 オルカンやS&P500など『外国の株』に投資する投資信託を持っている人には、為替も関係してきます。
- 円安(ドル高)が進む→ 外国資産の『円に換算した評価額』は増える方向(追い風)
- 円高(ドル安)に戻る→ 円換算の評価額は目減りする方向(向かい風)
「160円の円安で外国株を買うのは高値掴みでは?」と心配する人もいます。 しかしこれも積立なら自動的にならされます。円安のときは少ししか口数を買えず、円高に戻れば同じ金額で多く買える—— 株価とまったく同じ理屈です。為替のタイミングも、初心者が読み切ることはできません。気にしすぎず積立を続けるのが正解です。 円安と新NISA戦略の関係をもう少し詳しく知りたい方は、関連記事 「米国株+10%・日経6万円突破・円安155円でNISA積立投資家はどうする?」 もあわせてどうぞ。
具体例:35歳のタケシさんが「今日から」月3万円を20年積み立てたら
35歳の会社員タケシさんが、最高値圏の今を気にしつつも「今日から月3万円をオルカンに積立」を始めたとします。 これを20年(55歳まで)続けると、ざっくりどうなるでしょうか。
- 投資した元本:月3万円 × 12ヶ月 × 20年 = 720万円
- 仮に年率5%で成長した場合の評価額:約1,233万円(=元本の約1.7倍)
- 仮に年率3%とやや控えめでも:約984万円
※年率はあくまで仮定であり、将来の利回りを保証するものではありません。 ここで大事なのは、20年という時間軸で見れば「今日が最高値かどうか」はほぼ誤差になるという点です。 タケシさんが本当に避けるべきなのは、「最高値だから」と尻込みして20年間ずっと始められないまま終わることのほうです。 半年待って後悔した私が断言します。20年後のあなたが悔やむのは、たぶん「高いときに買ったこと」ではなく、「結局、何も始めなかったこと」です。
高値圏で「今から始める人」がやってはいけない3つのこと
とはいえ、最高値圏では正しい始め方が大切です。次の3つは避けてください。
- ① 貯金の全額を一括投入する:これこそ本物の高値掴みリスク。まずは毎月の積立(ドルコスト平均法)から始める。生活防衛資金(生活費の3〜6ヶ月分)は現金で残す。
- ② レバレッジ商品に飛びつく:「2倍・3倍値動きする」レバレッジ型は、最高値圏で買うと下落時のダメージが致命的。あくまで一般論ですが、初心者は低コストのインデックスファンド一本で十分です。
- ③ 始めた直後の下落で狼狽売りする:下落は『安く買えるチャンス』。事前に「下がっても積立は止めない」と決めておく。
今すぐ確認すべき4つのアクション
まとめ:最高値で怖いのは「始めること」ではなく「始められないこと」
2026年6月の状況を整理すると:
- 日経平均は6/3に史上最高値68,402円、S&P500も6/2に7,609で最高値更新と、まさに高値圏
- 「高値掴み」が本当に怖いのは一括購入のときだけ。毎月定額の積立なら買う価格が自然にならされる
- S&P500は1957年以降だけでも1,000回以上、最高値を更新してきた。最高値は天井ではなく通過点
- 下落は積立投資家にとって安く買えるチャンス。狼狽売りこそ最大の失敗
- 「下がるまで待つ」には、機会損失とインフレという隠れたコストがある
最高値圏で新NISAを始めることは、決して「負け確定」ではありません。 むしろ初心者が本当に避けるべきなのは、「高すぎる」と尻込みして何年も始められず、長期の成長を丸ごと取りこぼすことです。 かつての私のように、です。 少額でもいい。今日から、毎月コツコツ。下がってもむしろ歓迎して買い続ける。 これが、最高値という言葉に振り回されない、初心者にとって誰でも続けやすい答えだと、半年を無駄にした私は心から思っています。
さらに学びたい方へ(関連書籍)
「高値圏でも積立を続けていいのか」「タイミングを読まずに投資する根拠は?」をデータで深く理解したい方に、初心者にも読みやすい2冊を紹介します。
JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則
ニック・マジューリ
「価格に関わらず買い続ける」ことの威力を膨大なデータで証明した一冊。『最高値で始めても大丈夫か』という本記事の疑問に、これ以上ない説得力で答えてくれる。
サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセット
モーガン・ハウセル
高値掴みの恐怖や狼狽売りなど、投資で失敗する原因の多くは『心理』にある。お金との付き合い方を整え、相場に振り回されないメンタルを作るための名著。
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