43juniの代わりになる?2026年版・無料ポートフォリオ管理ツール比較
43juni終了後の代替ツールを徹底比較。PFWise・配当キング・カビュウ・ハイトン・マネーフォワードの機能を5つのポイントで比較。証券ID不要のCSV取込型ツールの安全性も解説。
43juniが終了した背景──何ができたサービスだったのか
【開示】筆者はポートフォリオ管理アプリ「PFWise」の開発者です。本記事は開発者の視点から、各ツールの技術的な比較を行っています。公平性を意識していますが、完全に中立とは言えない点をご了承ください。後半ではPFWiseが苦手とする点も正直に書きました。
43juniは、日本株・米国株・投資信託を一元管理できる個人投資家向けポートフォリオ管理サービスとして支持されていました。主な特徴は以下の通りです。
- 複数の証券口座を自動連携: SBI証券・楽天証券など複数口座を一つの画面に統合
- セクター分析: GICS分類によるセクター別の保有比率を可視化
- 損益管理: 含み損益・実現損益を銘柄別・口座別に整理
- 配当管理: 配当金の受取予測と履歴管理
2023年にサービスが終了した直接的な理由は公式発表されていませんが、個人開発サービスの継続困難・証券API連携の維持コスト増大が背景にあったとみられています。終了後、代替を探し続けているユーザーが今も一定数います。
無料で使える高機能なツールはむしろ減りました。野村證券の「OneStock」は2025年2月27日に有料化し、月額550円のプレミアム提供に移行しています。株式分析に強い「カビュウ」も、2024年10月に料金を改定して有料プラン中心の運営になりました(2026年6月時点)。
代替ツールを選ぶ5つのポイント
43juniからの乗り換えを検討する際は、以下の5つの観点で比較すると、自分に合うツールが絞り込めます。
ポイント1: 日米株の横断管理ができるか
日本株だけ、米国株だけを管理するツールは数多くあります。一方で43juniユーザーが求めていたのは、日本株・米国株・投資信託を一つの画面で管理する機能でした。NISAでオルカンを積み立てながら個別の日本株も持つスタイルが広がっており、横断管理は外せない要件です。
ポイント2: リバランス支援機能があるか
保有資産の現状を把握できるのは前提として、その先に目標配分との乖離を確認してリバランスをサポートする機能があるかどうかで、ツールの価値は変わります。「今どうなっているか」を見るだけのツールと、「次にどこへ投資すべきか」まで示してくれるツールでは、配分の偏りを直すときの手応えが違います。
ポイント3: CSV取込で使えるか(証券ID不要か)
証券口座のIDとパスワードをツールに渡す「口座連携型」は便利ですが、第三者にログイン情報を預ける以上、フィッシング・不正アクセス・情報漏洩のリスクをゼロにはできません。証券口座のCSVをダウンロードして手動で取り込む「CSV取込型」は、手間と引き換えにこのリスクを避けられます。どちらを選ぶかは、手軽さと安全のどちらを優先するか次第です。
ポイント4: 無料で主要機能が使えるか
毎月の固定費が増えると続けにくくなります。基本的な資産管理・セクター分析・損益確認が無料で使えると、長く続けやすくなります。プレミアム機能は、使い込んでから必要性を判断すれば十分です。
ポイント5: UIが使いやすいか(スマホ対応含む)
外出先でスマホでサクッと確認でき、PCでじっくり分析できる──マルチデバイス対応と直感的なUIは、継続使用のモチベーションに直結します。難しい設定なしですぐ使い始められるかも、最初のハードルを左右します。
主要代替ツール比較(2026年版)
2026年6月時点で、43juniの代替として検討できるツールを、強みと弱みの両面から比較します。料金や機能は各社の改定で変わるため、最終的な判断は公式サイトの最新情報を確認してください。
配当キング
高配当株の管理に特化したアプリで、配当カレンダーや配当金推移の可視化が充実しています。
- 強み: 配当金の月別・年別管理がきめ細かい。配当重視の投資家には情報量で群を抜く
- 弱み: 元々は手入力中心で、セクター別の配分可視化は限定的。口座連携は2025年8月に追加されたばかりで、配当履歴の自動取得はSBI証券・楽天証券(Moneytree経由・連携は1口座まで)に限られる
- 費用: 無料(一部機能は有料会員向け)
カビュウ
個別株の取引履歴の集約と詳細分析に強いアプリです。2024年10月に料金を改定し、現在は有料プラン中心で運営されています。
- 強み: 銘柄スクリーニング・業績分析・取引履歴の集約が豊富。複数口座を横断した個別株分析では完成度が高い
- 弱み: 主要機能は有料(カビュウプライム 月額1,080円〜)。PayPay証券などスマホ証券の一部は連携対象外
- 費用: 一部無料/カビュウプライム 月額1,080円〜(2024年10月改定・2026年6月時点)
ハイトン
配当・優待・投資信託の管理に強みを持つアプリです。
- 強み: 投資信託 約500銘柄に対応し、配当と株主優待をまとめて管理できる。無料でCSVアップロードも可能で、つみたて中心の人には扱いやすい
- 弱み: 証券口座の自動連携は行わず、保有銘柄は手入力が基本。GICS準拠の本格的なセクター分析やリバランス支援は手薄
- 費用: 基本無料(広告表示あり)
マネーフォワード ME(証券口座機能)
家計管理ツールとして知られるマネーフォワードMEには、証券口座の自動連携機能があります。
- 強み: 証券口座に加えて銀行・クレジットカードも含めた資産全体を一元管理できる。家計と投資をひとつの画面で見たい人には便利
- 弱み: 無料版は連携が4件までで、投資分析機能は限定的。口座連携にログイン情報の登録が必要
- 費用: 無料(連携4件まで)/プレミアム 月額540円(2025年改定・2026年6月時点)
PFWise(portfolio-wise.com)
日米株・投資信託の一元管理に特化した、証券ID不要のポートフォリオ管理ツールです。筆者が開発しており、配分の偏りを把握することを設計の軸に置いています。
- 強み: CSV取込(SBI証券・楽天証券等に対応)、GICS準拠の11セクター分析、目標配分との乖離表示・リバランスシミュレーション、9指標のPFスコア、AI投資分析プロンプト生成、円・ドル建ての自動換算
- 弱み: 新しいサービスのため実績が少ない。証券口座の自動連携は非対応で、データ更新はCSVの手動取込が必要(手間がかかる)
- 費用: 基本無料(Standardプランで追加機能あり)
ツールを選ぶとき、私が見るのをやめた基準
正直に言うと、43juniを失った直後の私は「機能の数」でツールを選ぼうとしていました。連携できる口座が多いか、対応銘柄数が豊富か、自動更新があるか。そうしたスペック表を比べては乗り換え、どれも長続きしませんでした。複数のツールを行き来していた数ヶ月のあいだ、肝心の「自分の資産全体が今どんな配分になっているか」は、かえって見えなくなっていました。
そこで、選ぶ基準を1つに絞りました。「複数の口座を合算したとき、隠れた偏りが見えるか」。判断材料はこれだけにしました。口座連携の自動化や対応銘柄数は、便利ではあっても、偏りに気づけなければ意味がない。そう考えて、選定基準から意識的に外しました。
この基準で選び直すと、結論は変わりました。手軽さだけを求めるなら、ログイン情報を預けてでも自動連携できるマネーフォワードやカビュウを選んでいたはずです。けれど「全体の偏りを把握する」ことを最優先に置いた結果、私はCSVを手で取り込む手間を受け入れてでも、セクター分散と集中度が一目で分かる方を選びました。手間と引き換えに何を得たいのかを先に決めると、同じ比較表でも見るべき列が変わってきます。
CSV取込は思ったより簡単
「CSVって難しそう」と感じる方も多いですが、手順はシンプルです。証券口座のIDを預けずに済む代わりに、この数ステップだけ自分で動かす形になります。
- 証券会社のサイトにログイン
- 「保有資産」や「取引履歴」からCSVをダウンロード(ボタン1クリック)
- PFWiseの「データ取込」からファイルをアップロード
- 自動でセクター分析・損益計算・PFスコアが更新される
SBI証券・楽天証券の形式に対応しており、複数口座のCSVを順番にインポートすれば、全口座を合算したポートフォリオ分析ができます。逆に言えば、残高が動くたびに取り込み直す必要があり、リアルタイム更新を求める人には自動連携型の方が向きます。
まとめ:どんな人にどのツールが向くか
43juniの代替として、全員にとって完璧なツールは存在しません。何を最優先するかで、合うツールは変わります。
- 配当金・株主優待の管理を最優先するなら、情報量に厚みのある配当キングが向いています。
- 投資信託(つみたてNISA)中心で手軽に管理したいなら、約500銘柄に対応するハイトンが扱いやすいです。
- 個別株の詳細分析に費用を払ってもいいなら、銘柄分析が豊富なカビュウが強みを発揮します。
- 家計全体と投資をひとつの画面で見たいなら、銀行・カードも統合できるマネーフォワードMEが便利です。
- 多少の手間はかけても、パスワードを預けずに全体の偏りを把握したいなら、CSV方式でセクター分散と集中度を可視化するPFWiseという選択肢があります。
どれが正解かというより、「自分が何を最優先するか」で答えが決まります。乗り換えを繰り返す前に、まず自分なりの選定基準を1つ決めてみてください。
※本記事は2026年6月時点の情報をもとに作成しています。各ツールの機能・料金は変更される場合があります。最新情報は各サービスの公式サイトをご確認ください。本記事は情報提供を目的としており、特定のサービスの利用を強制するものではありません。
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